参考その1

大東亜宣言全文

『 抑(そもそ)も世界各国が各(おのおの)其の所を得、相倚(あひよ)り、相扶(あひたす)けて、万邦共栄の楽を偕(とも)にするは、世界平和確立の根本要義なり。


 然るに米英は、自国の繁栄の為には他国家他民族を抑圧し、特に大東亜に対しては飽くなき侵略搾取を行ひ、大東亜隷属化の野望を逞(たくま)しうし、遂には大東亜の安定を根底より覆さんとせり。

 大東亜戦争の原因茲に存す。

 大東亜各国は、提携して大東亜戦争を完遂し、大東亜を米英の桎梏より解放して其の自存自衛を全うし、下記の綱領に基づき大東亜を建設し、以て世界平和の確立に寄与せんことを期す。

 一、大東亜各国は、協同して大東亜の安定を確立し、道義に基づく共存共栄の秩序を建設す

 一、大東亜各国は、相互に自主独立を尊重し、互助敦睦の実を挙げ、大東亜の親和を確立す

 一、大東亜各国は、相互に其の伝統を尊重し、各民族の創造性を伸張し、大東亜の文化を昂揚す

 一、大東亜各国は、互恵の下緊密に提携し、其の経済発展を図り、大東亜の繁栄を増進す

 一、大東亜各国は、万邦との交誼を篤(あつ)うし、人種差別を撤廃し、普(あまね)く文化を交流し、進んで資源を開放し、以て世界の進運に貢献す 』


参考その2

誤られた歴史は歴史は書き換えられねばならない」

ラダ・ビノード・パール

(極東国際軍事裁判 いわゆる東京裁判インド代表判事、博士)


『 私は、1928年から45年までの18年間の歴史を二年八ヶ月かけて調べた

とても普通では求められないような各方面の貴重な資料を集めて研究した

この中にはおそらく日本人の知らなかった問題もある

それを私は判決文の中に綴った

この私の歴史を読めば
欧米こそ憎むべきアジア侵略の張本人であるという事が判る筈だ

然るに多くの日本の知識人は
ほとんどそれを読んでいない

そして自分らの子弟に
日本は犯罪を犯したのだ
日本は侵略の暴挙を敢てしたのだ、と教えている

満州事変から大東亜戦争勃発に至る真実の歴史を
どうか私の判決文を通して十分に研究して戴きたい

日本の子弟がゆがめられた罪悪感を背負って
卑屈退廃に流れて行くのを
私は見過ごして平然たる訳には行かない

誤られた彼らの戦時宣伝の欺瞞を払拭せよ

歴史は書き換えられねばならぬ 』

(昭和27年11月6日  広島高等裁判所に於いての講演録からの抜粋)




参考その3

岡倉天心『東洋の目覚め』抜粋

「 アジアの兄弟姉妹よ!」


 我々の祖父の地は、今や大いなる苦難の下にある。

今や、東洋は衰退の同義語なり、その民は奴隷を意味している。

讃えられている我らの温順さは、礼儀を装った異国人の卑怯な嘲りである

我々は、商業の名の下に好戦的な詐欺師を歓迎し
文明の名の下に帝国主義者という強奪者を抱擁し
キリスト教の名のもとに偽善者の残酷の前にひれ伏してきた

国際法の光は、白い羊皮紙の上に燦然と輝いているが
その光は、有色の肌の上に差すことは無く
ただ黒い影を落とすのみである

ヨーロッパの栄光は、アジアの屈辱である

歴史の過程は、西洋と我々の避けがたい敵対の記録である

狩猟と戦争、海賊と略奪の子である地中海及びバルト海諸民族の
落ち着きの無い海洋的略奪本能は、
最初から農耕的アジアの大陸的安定と調和に対し著しい対照を成していた。

自由という全人類にとって神聖なその言葉は、彼らにとっては個人的享楽の投影に過ぎず、
互いに関連しあった生活の調和ではなかった。

彼らの社会の力は、常に共通の餌食を奪い取る為の力であった。

彼らの偉大さとは、弱者をして彼らの快楽に奉仕させることであった。

彼らの誇りは、贅沢品を積んだ彼らの車を引く弱き者達に投げかける軽蔑から成り立っていた

自由を謳歌したギリシャ人でさえも奴隷に対しては暴君であった

ローマの逸楽はエチオピアの汗とゴール(ケルト族)の血が滴っていた

ルネサンスは西欧の欲望を解放し、
学校から解放された子供達のように、彼らを世界に放った

スペインの残酷とポルトガルの裏切りが、
アメリカの大地と東洋の海をエルドラド(黄金境)にした

一商館に与えた免許が帝国に発展し
一教会に対する許可が隷属をもたらすと
誰が思ったであろうか

彼らは神聖な神父たちの欺瞞を聖なる行いと言いくるめ
海賊の略奪を帝国の栄光と称した

それを許したのは、我等東洋の寛容であった

オスマントルコの新月は、西欧の一貫した結束の前にその光を失い
デカン高原はクライヴとヘイスティングス(英国東インド会社総督)の猟場となり
1803年、ムガール最後の皇帝は大英帝国の年金受領者となった。

1839年、オスマントルコの最期のスルタン、アブドゥール・メジッド皇帝は、
ヨーロッパの哀れみを乞はなければ、自らの玉座に座る事も出来なかった。

破滅の運命は進み、貪欲の徒党は急ぐ。

極東は今や、生体解剖の台の上に載せられた

1840年、アヘン戦争という忌まわしい戦争で、
大砲の脅迫のもと、アヘンが我々に強要され、香港が強奪された

1857年、アロー号事件で、再び、何の口実も無しに英仏連合軍が北京に侵入した。
その夏宮の略奪は、今日に至るまで彼らの芸術収集の誇りである

二年後にはサイゴンの空に三色旗が翻り、アンナンとトンキンをその保護領とし、
シャムを脅迫した。
保護領とは、いったい誰からの保護なのか!

その次の年、アメリカを先頭として全世界の武装集団が日本に開港を命ずる為に扉を叩いた

ビルマはつい昨日までは存在していたのに、今はどこへ行ってしまったのか
(注:1886年、明治19年、英国がビルマを併合。当時の東京日日新聞「(1月2日倫敦発電)英領インド政府より、英国はビルマ国を併略してその領地と為したり、との旨を公表せられたり」一片の通告書により、アラウンパヤ朝ビルマは消滅し、ティボー王は幽閉後死亡、王妃はイギリス将校へ妾として与えられ、後セイロン島の売春宿に売り払われた)



我々は大いなる恩恵に浴している

東洋人の場合には偶発事件が殺人となり、白人の偽証が我々の全ての証拠を無効にしてしまう領事裁判、
我々はすべて等しくこの領事裁判に浴している
強奪された権利、
強制された関税、
我々を無力な怒りに駆り立てる外人居留区
我々に破滅を勧告する財政顧問
死よりも恐るべき衛生環境を勧告する医療顧問
我々は等しくこれらのものに恵まれている

我々の黄金を持ち去る為にやってくる船舶のための立派な港
これまでの水路を無用にし、我々に熱病と飢餓をもたらす巨大な鉄道、
彼らが我々の最も神聖な理想に呪いを投げかける壮麗な教会
彼らだけが休養の特権を持つ贅沢な病院
我々は入る事を禁じられた公園
こうしたものに投資する事を我々は喜んでいるのではないか

我々はこれら全ての恩恵に浴している

その上、我々は飢餓の恩恵にも浴している


 ヨーロッパ諸国は、互いに嫉妬するにもかかわらず、
東洋人に対しては、ためらいも無く、一致協力して威圧的態度をとる。


国際法は、異教徒に対しては封印された書物であり、
勢力均衡バランスオブパワーとは、東洋に於ける公平な分配のことである
ヨーロッパの政策は、支配するために分裂させる事を決して忘れない。


彼らは、スンニ派(回教の正統派)とシーア派(分離派)が敵対し合い、
スルタン(オスマントルコの皇帝)とシャー(イランの王)が国境紛争と対立的外交に巻き込まれるように、常に気を配ってきたし
日本と中国の戦争を煽り立てる事には並々ならぬ情熱を燃やす


彼らは、公正を装って、満州人と中国人の不和を扇動し
インドではヒンドゥー教徒と回教徒の分裂を助長し
各宗教が他の宗派の神々の礼拝を汚すような排他的愛国心を煽る


彼らは、ザミンタール(農民を搾取したムガール帝国の税金徴収人)たちが同胞と激しく対立しあっている様に、
すべてのアジア人が自分の仲間を疑うように仕向けている


彼らが極度に恐れているのは、
東洋民族の英雄たちの勇敢な歴史、東洋の理想の記憶が
我等の中に蘇る事である

我々は愚かにも彼らの策略に屈服してきたし、
今も屈服し続けている

我々の統一の城砦は少しづつ破壊され、
我々は一人また一人と兄弟が倒れて行くのを見ながら、
自分の運命を心に留めない


英領インドは、決して征服されたのではなく、
自らを生贄に捧げたのである

ここに、痩せ衰えたインドの姿が、言いようの無い悲しみをもって
私の前に浮かんでくる。


英雄的なクルクシュートラと強大なマガダ
学識のナーランダーと輝けるベナレス
シータとシヴァージ、
ヴィクラマーディティヤとアクバル、
ジャンシーとゴビンド・シンの夢で飾られた高貴な理想と高貴な偉業の祖国、
インド。


クルクシュートラ:『マハーバーラタ』に記録された古戦場

マガダ:アショカ王の統治したウマイヤ朝の発祥の国

ナーランダー:ラージャグリラ近くにある仏教寺院兼大学

ベナレス:ヒンドゥー教の聖都

シータ:叙事詩『ラーマーヤナ』の主人公であるラーマ王子の后で、貞女の範とされる

シヴァージ:農民軍を率いてマラータ王国を創建し、ムガール帝国に反旗を翻した武将

ヴィクラマーディティヤ:グブタ朝最盛期のチャンドラ・グブタ二世

アクバル:ムガール帝国第千代皇帝、北インド、アフガニスタンを当地、回印両教の融和を図り、帝国の基礎を築く

ジャンシー:ジャンシー(都市の名)の王妃ラクシュミーバーイ。セポイの乱のヒロイン、反英闘争の象徴として有名

ゴビンド・シン:シーク教第十代教主。西北インドにシーク教国を建てた


だが今、私が目の前に見るのは
恥辱の勲章と宝石を胸に輝かせるラジャ(王)とナワブ(太守)

思い起こすことを禁じられた古の栄光を若者から隠す白髪の老学者

薄暗いナーゼ(上流階級の婦人部屋)で、縫い取りのされたサリーに流される憂国の涙

抗議する勇気の無い国民会議派

自分たちの力で保護する事の出来ない企業や商店

飢餓で枯れた稲畑

疫病の荒れ狂うバザール(市場)

恥辱で飾られた記念碑

コイヌールの金剛石(英国王室所蔵、109カラットのダイヤモンド)はゴルコンダ(インドの古城:ダイヤ産出地)の涙のしずくである

ヒマラヤは無言の苦悶のうちに平野に向かって頭を垂れる

まことに西洋の栄光は東洋の屈辱である。

私は、我と我が身に愧じざるを得ない。


しかし、外国勢力の侵入が成功してるからといって、
それは、我々の文化が劣っていることを証明するのでは決して無い。

寄生虫に犯されるのは、おおかた高等な有機体の悲しい運命である。

急所に食い入る悪性の癌は、癌自体の毒性を示すものであって、
それが宿る身体の弱さを示すものではない。

だが、そうしている間にも、血は毒され、生命は衰えてゆく。
立ち上がれ、
そして、生命にかかわるこの腫瘍を切り取ってしまうまでは止めてはならない。

われわれは、力の外科医、希望の看護婦を希求する。



西洋は東洋には自由が欠けてるといって、たびたび非難してきた。

なるほど、西洋の栄光であるあの粗暴な観念 
―― 人ごみをどこまでも押し分けて通るような、肉の付いた骨を争って絶えずいがみ合うような ―― 相互の自己主張によって守られている個人的権利の観念は我々には無い。
我々の自由の観念は、こうしたものよりは遥かに高いものである。

我々にあっては自由とは個人の思想をそれ自身の中で完成する力である。

真の無限は円であって、線の延長ではない。

真の平等はそれぞれの機能を十分に果たすことにある

「仁」が儒教の全てであるように、
「慈悲」の言葉は仏教の全てである。

それは、残りの全人類が救われるまでは
ニルヴァーナを拒んでいるアディ・ブッダとボディ・サッタの自己犠牲に現れている。

それは、国に飢餓が続いている間は食を立ち、
霜が農民の炉辺に降りている時には、
暖かい衣服を脱ぎ捨てた君主たちの生活に示されている。

それは、物言わぬ動物にまでも情を及ぼし、
今でも病気のけだものや年取ったけだもののために
ベンジラボールを作ってやる大きな慈愛に表現されている。


(しかし)古い物語に出てくるロバの、虎に対する馬鹿げた慇懃さも、虎の餌食となる運命からロバを救うことは出来なかった。

母たちよ、奴隷の種族を生んだ事を恥じよ

娘たちよ、卑怯者の種族の嫁となる事を恥じよ

中国の外交は有名である。

だが、剣に頼らず舌に頼らねばならぬ民族は災いである
インドの聡明さは有名である。

だが、身を鎖帷子で包む代わりにその思想を言葉で覆わねばならぬ民族は災いである。

アラビアの信仰は有名である。

だが、神の摂理を持つだけで、神と共に進まぬ民族は災いである


我々の偉大な祖先は、尊い自己犠牲と輝かしい武勇をあらわしている。

彼らの崩れた廃墟は、今なお驚異であり、
彼らの最も微かなこだまさえも、我々を奮起させずには置かない。

この偉大な祖先の記憶を、我々一人一人は胸に持っていないであろうか。

李世民(唐朝第二代皇帝太宗)と康熙帝(清朝第四代皇帝、全盛期を確立)、

ビシマとアルジュナ(ともに『マハーバーラタ』に出てくる英雄)

アリ(マホメットの甥で、神の獅子と呼ばれた)とシュレイマン(オスマントルコの最大のスルタン)

ナーナク(シーク教の開祖)とラムダス(インド、マハーラシュトラの宗教家、詩人)

アクバルとナディール・シャー(イラン、アフシャール朝開祖)

我々は彼らの後裔ではないか

 われわれを回復させるもの、それは自覚であり、
われわれを救うもの、それは剣である。

日本の輝かしい新生は、アジア復興の実例としてきわめて教訓的である

二千五百年に渡って主権を侵された事の無いヤマトの国は、
た易くインドの運命を辿るところであった。

差し迫った危機を見て取って、難を救うために働いた少数の人々がいた。

頼山陽、吉田松蔭、勝安房、西郷隆盛、大久保利通。

尊皇攘夷、
これが彼らの叫びであった

ミカドの復権と外国人の撃退であり、民族の統一と独立であった
陸海軍の強化を図る不動の政策は、日本に近代列強の一員としての位置を与えた。


それというのも西洋の理解し尊敬するものは、ただ残酷な力だけだからである

ついに「領事裁判権」は撤廃され
西欧諸国中、最も高慢な国が日本に同盟(日英同盟)を求めてきた

(注:「領事裁判権」は明治28年の日清戦争の結果、撤廃された。

しかし、岡倉天心がこの文章を書いてた時点、明治36年では、日本の「関税自主権」はまだ回復されておらず、日露戦争の勝利を待たなければならない。

即ち、幕末に結ばれた対日不平等条約は、外交交渉ではなく、戦争によってしか破棄することは出来なかった)


 失望の夜の帳を押しのけて、太陽は再び東洋に昇った。

マーヤー(幻力)はついに破られた。

陽の光は揚子江の谷間に広がり、メコン河の漣に映える

四千万の献身的な島国の民が、これを成し遂げたのである。

中国の四億の民が、インドの三億の民が、
どうして略奪的な西洋のこれ以上の罪悪を食い止める為に武装しないのか

どうして回教諸帝国は、栄光あるジハードを起こさないのか

どうしてアーリャヴァーターの末裔は、ハラハラ(ヒンドゥーの神シヴァ神)とディーンディーン(アラビア語で回教の事)の交じり合った叫びを上げないのか

アーリャヴァーター(十進法を発明し、円周率の正確な数値を計算し、コペルニクスを去る1000年前、地球は球状であり、地球がその軸を中心に回転している事を証明した

インドの数学者兼哲学者)

我々は緑のパンジャブからウラルの山道まで祖先の栄光が再び蘇る事を待つ
我々はドゥルガーが獅子に跨り、アシュラを突き刺して、
無敵の進路を突き進むのを待つ
ドゥルガー(シヴァ神の后バールヴァディーは、温和な時はウマー(光)と呼ばれ畏怖される時ドゥルガー(近づき難き者)と呼ばれる)
アシュラ(仏教では守護神の阿修羅だが、バラモン教では闘争を好む悪神)


今、西欧の傲慢が全アジアの武装を呼びかけている

ヨーロッパの脅迫そのものがアジアを鞭打って統一に導いている

ついに少なくとも我々は再び出会ったのだ
今こそ
アジアの精神に帰れ

眠れるアジアの巨人は明日にでも目を覚まし、
その恐るべき巨歩を踏み出すかもしれない
八億三千万の人間が正当な怒りを発して進むなら、
その一足ごとに地球は振動し、アルプスはその根底まで揺れ、
ラインとテムズは恐怖に逆巻くであろう

剣よ、栄光の鋼よ、無敵のものよ

栄えある挑戦の炎を燃やすジャンシーの女王の隼の凝視のごとき不動のもの
一人汝のみが奴隷の桎梏を断ち切る

ジャンシーの女王:ジャンシー国の王妃クラシュミーバーイ。セポイの乱のヒロイン、インドのジャンヌダルク。反英闘争の象徴

時は来たれり

少女たちは奴隷の道を選ぶ卑怯者から身を引く

若者たちは祖先の光輝を辱めまいとして立ち上がる


卑怯者達は、まばゆい自由の前で怯んでいる

用心深い者たちは、偉大な革命の戸口で躊躇っている

彼らは、死中に活を求めるよりも、
生きながらに死ぬ事を選ぶ


時は来た
恐ろしい試練に直面せねばならぬ危機が、
我々の歴史の上に、今、到来した 








                              





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K.サプラーマンヤム(インド国防省元次官 国際政治学者)の言葉

「アジアの国々における脱植民地運動は、日本のお蔭で勢いづいた」

「東南アジアで日本軍がアメリカ、イギリス、フランス、オランダの植民地を
すばやく撃破したことこそ、戦後に欧米列強が再びアジア(植民地支配)に戻ることを困難にしたのである。
(インド有力紙「ヒンドゥスタン・タイムズ